日時:2010年6月9日水曜 晴れ
場所:クリネックススタジアム,レフトスタンド(楽天応援側)
参加者:天野,宮田,柏,レノ,小野,糠澤,ニルプル親子,朝岡,佐々木親子,風間
楽天永井で2位、交流戦Vへ残り3戦
<楽天4−1中日>◇9日◇Kスタ宮城
楽天が交流戦首位の西武にピタリと食い付いて離れない。永井怜投手(25)が、8安打を許しながらも要所を締めて8回1失点。嶋、渡辺直の連続適時打で奪った4回裏の4点を、守護神川岸との鉄壁継投で守った。永井は5月13日広島戦(呉)以来の白星で今季4勝目、通算勝ち星を背番号と同じ「30」とした。チームは最近10試合を7勝2敗1分けの快進撃。交流戦優勝も夢ではない!
さわやかな永井スマイルが、Kスタ宮城のお立ち台に帰ってきた。「(最近)ふがいない投球だったので…。今日は負けられない試合。緊張した。真っすぐはよかったけど、変化球が駄目だったので、それが次への課題。明日も勝ちます。応援に来てください」と、チームに貢献できた喜びを叫んだ。
勝てない日々が続いた。無駄な四球からの自滅を繰り返した。敗戦後、山崎に指摘されることが度々あった。「2割そこそこの打者を相手に(09年の)13勝投手がビビッて四球出すすことないだろ。逃げてんじゃねえ! 上から見下ろして投げろ!」。四球は味方の戦意をなえさせる。この日は違った。タケシの視線に刺激を受け、大胆に、強気に投げ込んだ。
ブランコの第1打席攻略に、好投の伏線があった。1回2死一塁で打席が回る。初球は内角シュートがボール。2球目も内角シュートでファウル。3球目も内角シュートで二飛に仕留めた。徹底したシュート攻めで、主砲を抑えた。楽天投手陣対ブランコの09年は2本塁打を含む17打数5安打、打率2割9分4厘と打ち込まれた。今季のナゴヤドームでも、2試合で8打数4安打2本塁打。その難敵と真っ向勝負し、打ち取った。
09年は高めボールのつり球で、凡打や空振りを誘う配球が主だった。ところが、10年のブランコには穴があるとチームは分析。その分析をよりどころに、大胆に真っ向勝負。第2打席は4回無死走者なし。フルカウントから内角シュートで中飛に仕留めた。第3打席は5回2死一、二塁。またもやフルカウントから内角141キロで見逃し三振。圧巻は8回無死一塁。一発を浴びたら1点差。シュートで入りファウル。カウント2−2からもシュートでえぐった(ファウル)。フィニッシュは外の速球で空振り三振。内と外、コーナーを巧みに使った狙い通りの三振だった。
3本柱の一角の約1カ月ぶりとなる勝利で、チームの借金も1。ブラウン監督は「失投は(本塁打の)1球だけ。球数は多かったが、うまくまとめてくれた」と大きくうなずいた。交流戦も残り3試合。「あと3つ、全勝して終わってもらいましょう! これを機に、どんどん勝っていきましょう!」。永井の快投が、交流戦優勝につながる。【金子航】
翌日の日刊スポーツから