ビア　ホイ

ベトナムのビアホールは最高である。昔は低い椅子に座って道路端であまり冷えてないビールを飲むスタイルだったけど、最近は洒落たビアホイも多い。2011年3月にハノイの流行りのビアホイに連れていってもらった。ベトナム自然大学の先にある金ぴかに飾った2階だてのビアホイは、エアコンが効いていて、たくさんの女の子が少しでもビールが減るとすぐサーブする、わんこそばようなビアホイであった。

持ってくるのはビアハノイがでかいアルミ缶に入ってでてくる。冷えていて最高である。他に流行りのタワー式のも飲んだ。だけど缶のやつは一番新鮮とかいうことでやはりうまい。これをベトナム式鍋と食べる。汗がどっと出てビールはこれまたうまい。最高である。

2年ほど前にホーチミンの空港近くのビアホイでハノイビールのビアホイに行ったときは、建物の中だけど扇風機という、昔とモダンなやつの中間のような店であった。このときは、ゴックの注文の仕方のせいだと思うけど、とにかく野菜系、ニラのつぼみだとか夜香草の花とか…すごい量の青菜を食べた。つまみとしてはビールが進まないような感じだが、部屋が暑いの汗をかきかきビールを飲んだ。昔と同様、周りの席からちゃちゃが入り大いに盛り上がる。こんなことは、今回のハノイではなかった。だけど給仕の女の子の相手をしているとこれはこれで楽しい。

ベトナム人も中流層以上になると、道路端のビアホイにはもはや行かないらしい。日本のほっぴー飲み屋が絶滅危惧種のように。ほっぴーは洒落た飲み物になってしまって、昔のほっぴーとは違う。屋台村のように何年かすると道路端のビアホイが復活するのだろうか。

”流域”という名のワイン

朝岡さんからWatershedというワインをお土産でもらった。西オーストラリアのマーガレット川の赤ワインである。味は…5年ほど寝かせろとあるのでまだ飲んでいない。2007年のカバルネとメルローの頃なるブドウをブレンドしている。

この2種のブドウは最適な気候帯が微妙に違うため、気候変動に左右されず必ずどちらかの出来がよいように一緒に植えられることが多い。カバルネは酸が多く、メルローは渋くなく甘味が多いように味が異なるので、ブレンドによって好みの味が作れる利点がある。できたワインをブレンドすることもあるようだが、このブドウをブレンドしてから発酵させている。

日本酒同様、ワインも名前によってうける印象があると思うのだが、流域なんてかなり変わった名前だと思う。購買意欲が増すようにはとても思えない。日本ではありえない。一部の水関係者のみは喜んで購入するだろうが、一般人はどんな印象を持つのだろう。そもそもwatershedはかなり専門用語に近いような気がする。大丈夫か？

水文屋からしてみると、この名前はかなり来ている。色々な風景が目に浮かぶ。水の流れ、蒸発して霧がかかっている風景、雨が降りつける風景。。。すべて水文過程である。このワインケースで買って送ってもらうかな？　もちろん味をみたあとでだけど。

ゲシュプリッツト

ワインのソーダ割り。普通なら絶対飲まない。ただでさえアルコール度数が低いワインをソーダで割るなんて言外だ。なんて軟弱な…。

ドイツやオーストリアでよく飲まれるらしい。ウィーンで飲んだ。昼食時に飲んだ。カフェや小さな食堂ではメニューにあった。赤と白両方ある。ひたすら軽い。ほとんど水である。だからと言ってがぶがぶ飲むとやはり酔う。午後の会議中は猛烈に眠くなる。油断は禁物だ。

暑い日にテラスで飲んだりするとちょうどよいと思う。軽いことは軽いが慣れると結構いける。ペリエのようなノリで、気取った感じである。炭酸がほどよく食欲を刺激してくれる。よく周りをみるとしばしば飲んでいる人を見かける。白が多いような気がする。ついでに女性が多い。やっぱりペリエのような感じ？

スパークリングワインの多くは炭酸ガスを足している。加水もしているならゲシュプリッツトの一種ではないか。度数の違いだけ。だけど…たぶんこうした炭酸水を足すのは原価を下げるためのように感じるのはきっと僕がケチだからだ。きっと日本ではファンがいても流行らないな。

ピスコサワー

ピスコサワーの発祥はペルーのリマ。レシピは、葡萄の蒸留酒ピスコとレモンと卵白をシェーク。葡萄の蒸留酒はフランスのブランデー、ボリビアではシンガニと呼ぶものと同じ。ワインが南米に多いのと同様に、葡萄の蒸留酒も数多く南米に存在する。その中でピスコはペルーのピスコ地方の名称であり、生産地名の保護していると聞いた。コニャックと同じである。

サンマルティン広場わきのコロニカル風のグランボリバールホテルのレストランでこれを飲んだ。2階の道路に面したテラスで飲んだ。味はピスコの味より酸味がやや強い。だけどかなりマイルドなので美味しい。冷えていた。その気になればぐびぐび飲める。ここのレストランはかなり雰囲気がよく、いい気分にしてくれる。ホテルの作りは古く、コロンボのゴールフェースホテルと似ている。ただし、ホスピタリティはコロンボのほうがずっとよい。

南米というと陽気な雰囲気を期待していたけど、ここのレストランはかなり渋めであった。飲んでいる人もどこかまじめな感じであった。その分日本人にはなじみやすい。NYCからリマまでのLANの機内はそれはそれは陽気で、映画をみて叫ぶは大声で笑うわで、どちらかというと迷惑な騒々しさで、これからの南米旅行を不安にさせたが、ピスコサワーを飲んでいるときはかなり優雅な気分であった。このホテルはよかった。

カクテルを飲むときはTPOが重要であるが、ラテンアメリカのキューバリバーやマルガリータは、集団でワイワイやりながら飲むほうがよいと思う。ピスコサワーはショートグラスでもあるので、どちらかというと渋めを期待していたので、その通りの雰囲気で飲めたので、感激もひとしおであった。

マイタイ

ラムベースのトロピカルカクテル。発祥はワイキキビーチに面したロイヤルハワイアンホテルのバーで、今ではビーチ沿いにマイタイバーがある。2008年に三村先生に連れていってもらった。茨城大学の信岡さんも一緒だった。ダイヤモンドヘッドと夕焼けを見ながらカクテルを飲む極上の時間であった。マイタイバーはいつも混んでいるのでいい時間に一番海側に入れたのは本当にラッキーだった。一流ホテルであるが、リゾートバーなのでラフな格好で入ることができる。外部からも問題なく入ることができて、うれしい。値段もびっくりするほどではない。

仙台で飲むマイタイと味が全く違う。マイタイバーのマイタイはラムが多い。かなり効く。仙台のチェーン店のようなとこのマイタイしか飲んだことがないが、パイナップルジュースの味が強く、ラムがずっと遠くのほうに見える感じである。ところが、マイタイバーはラムが一人でボーカル＆ギターをやっているような感じである。なので、氷が溶けるのとあわせてゆっくり飲める。ちなみにマイタイバーのものはランの花とパイナップル、ライムが添えてある。ライムは絞った。ストローがさしてあって本当にリゾート気分である。

酒の話ではないが、マイタイバーのオニオンリングはかなりいける。本当にいける。ハワイでオニオンリングは如何なものか？という気もするが、これがマイタイにぴったりマッチした。いくらでもいけそうであった。カクテルのつまみは、あまり話題にはならない。醸造酒は、つまみと酒の相性がよく問われる。やれ牡蠣にあう日本酒、鴨にあうワイン…。しかし、カクテルでは、チーズかナッツが多く、やれ肉だ野菜だ、というようなことはない。テキーラ系は塩をなめながらとか、マティーニはオリーブをかじりながらとか、いう人はいうが、特にバーで強要されることはない。しかし、マイタイバーのマイタイにオニオンリングは絶妙であった。夏のビールに枝豆と同じ位、絶妙であった。

同じ組み合わせを仙台で飲みたいと思ったが、実は実はバーもしくは居酒屋でオニオンリングを置いてあるところが少ない。これは大変残念なことである。