創造工学研修

広瀬川に行って環境変化を見てみよう

建築・社会環境工学科 風間聡   TA 天野文子

みなさんのレポートを公開します.高いレベルの内容になっています.

菊池君鈴木君金君具治君高橋君平川君

結果や考えを導いた経験が様々な場面で役に立ちます.将来,興味があればまた一緒に仕事をしましょう.

業務連絡:講義アンケートに答えて,回答番号を天野さんまでメールでお送りください(1月末日まで).


以下に実習の履歴を示します.


第11回

12月15日16時20分から。 広瀬川のデザインの発表を各自行い、皆で批評しました。駐車場の問題や河川の動態について議論が深まりました。大変、勉強になりました。それぞれの思いが伝わっていてよい発表でした。

研修はこれで終わりです。色々川について学んだと思いますが、まだまだ簡単なことしか指導していません。川にはいろいろな問題や現象があります。興味のある人は、学部の水理学や陸水の運動学を受講してみてください。

【重要】
新井さんが水生昆虫データをまとめてくれました.天野さんがまとめた水質データ1水質土壌データ2

レポートを1月15日までに提出してください。10ページ以下でお願いします。メールで提出してもよいですし、紙で提出する場合、毎週木曜2コマは川内A401で講義をしているので、講義開始前に渡してください。内容は、この研修でやったこと、改良した河川デザインの提案、印象に残ったこと、講義全般の感想などをまとめてください。このページにある写真を含むデータは適宜利用してください。水質データは逐次更新します。なお、最終レポートはこのホームページでpdfにして公開予定です。

質問やコメントはいつでもメールでどうぞ。


第10回

12月10日9時に保健管理センター前に集合。遅刻者なし。天野さんと風間の車で水道記念館へ。 しかし12月から閉館。すみません。事前調査不足でした。重要文化財でもある青下第一ダムと量水堰を見学。 ダムマニアの宮島氏による美しいダムの一つにも選ばれている(青下第三ダム)。その後、コンクリート3面張りの都市河川である 斉勝川と近自然護岸である綱木川を見学。時間経過によって河川の様相が変わることを説明。 河川の規模で護岸形状が決まることもある。

行程と写真


第9回

12月8日16時20分からA401で実施。宿題だった各河川の評価を発表しました。 猿ヶ石川が最高点です。北上川は洪水が多いから、荒川などはコンクリート護岸のため点数が低くなりました。最大点数は75点なので、100点満点と勘違いしない注意が必要。 点数を披露したのち、広瀬川牛越橋上流部の河川をデザインしました。現在の形を生かしたもの、全く作り変えるもの、色々な形が提案されていました。河川が動的であることをもう少し考えてみてください。来週は12月15日に同じ場所で、各自のデザインを発表してもらいます。次回、10日土曜9時に保健管理センター集合です。

  広瀬川  68.7 
菊池  猿ヶ石川 70.8
鈴木 酒匂川 59.0
平川 雄物川 67.3
Bulgwang川
ソウル北西
58.3
高橋 北上川 56.5
具治 荒川
埼玉
57.3

以下それぞれの採点結果。

猿ヶ石川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  100
BODが1mg/L以下  90
水生昆虫の種数が10以上  85
平均流量の40%以下が50日以下  75
人工物が閉める面積割合0%  75
橋の長さが30m以下  20
水中探索ができる  70
直線距離に対する実河川長が2.0以上  60
種類を問わず釣りができる  63
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
 35
酒匂川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  74
BODが1mg/L以下  89
水生昆虫の種数が10以上  85
平均流量の40%以下が50日以下  75
人工物が閉める面積割合0%  42
橋の長さが30m以下  45
水中探索ができる  60
直線距離に対する実河川長が2.0以上  39
種類を問わず釣りができる  50
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
 37
雄物川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  87
BODが1mg/L以下  81
水生昆虫の種数が10以上  85
平均流量の40%以下が50日以下  60
人工物が閉める面積割合0%  70
橋の長さが30m以下  50
水中探索ができる  73
直線距離に対する実河川長が2.0以上 62
種類を問わず釣りができる 63
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
42
Bulgwang川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  90
BODが1mg/L以下  80
水生昆虫の種数が10以上  
平均流量の40%以下が50日以下  
人工物が閉める面積割合0%  30
橋の長さが30m以下  50
水中探索ができる  73
直線距離に対する実河川長が2.0以上  35
種類を問わず釣りができる  63
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
 45
北上川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  8
BODが1mg/L以下  90
水生昆虫の種数が10以上  85
平均流量の40%以下が50日以下  70
人工物が閉める面積割合0%  50
橋の長さが30m以下  60
水中探索ができる  73
直線距離に対する実河川長が2.0以上  65
種類を問わず釣りができる  63
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
 30
荒川 点数 
100年に1回洪水あり(堤防を越える)  42
BODが1mg/L以下  75
水生昆虫の種数が10以上  
平均流量の40%以下が50日以下  75
人工物が閉める面積割合0%  63
橋の長さが30m以下  52
水中探索ができる  73
直線距離に対する実河川長が2.0以上  35
種類を問わず釣りができる  63
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
 38



第8回

12月1日15時から工学部総合棟で実施。新井君が地下の実験室で虫の選別を指導しました。 かなり小さいことが実感できたと思います。


第7回

11月24日木曜16時20分 A401教室.
先週作成した河川評価表で広瀬川(牛越橋周辺)を評価しました。先週のうちに項目毎の点数を付けてきてもらいました。結果は次の通り。

良い河川の特徴 備考
項目 点数
100年に1回洪水あり(堤防を越える) 80 菊池(4/100)
BODが1mg/L以下 90 菊池(0.9)
水生昆虫の種数が10以上 次回
平均流量の40%以下が50日以下 72 鈴木75(27日)金68
人工物が閉める面積割合0% 69 金73具治65
橋の長さが30m以下 55 具治(45m)
水中探索ができる 73 高橋
直線距離に対する実河川長が2.0以上 60 平川(1.5)
種類を問わず釣りができる 63 平川
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
40 鈴木(20%)

はじめ治水は100年に4回洪水があったので25点としたが,点数が低いとのことで,100点(1/100),90点(1/50),80点(1/25),50点(1/10),30点(1/5),8点(1/1)とした。全体の平均点は66.9点,標準偏差は13.61です。

次次回は地元の河川を評価してきてもらって広瀬川と比較します。その後,理想的な広瀬川をデザインしてもらいます。次回は新井君に手伝ってもらって水生昆虫の分類を行います。点数がわかりますね。



第6回
11月17日木曜16時20分 A401教室.
先週作成した河川評価表の見直しを行いました.キーワードは独立性,客観性,定量性,相対性,時空間変化です.見直した評価表は以下の通り.

良い河川の特徴 悪い河川の特徴 着目点
項目 点数 項目 点数
100年に1回洪水あり(堤防を越える) 100 1年に1回洪水あり 8 治水
BODが1mg/L以下 90 BOD 10mg/L以上 25 環境
水生昆虫の種数が10以上 85 種数が0 15 環境
平均流量の40%以下が30日以下 75 90日以上 10 利水
人工物が閉める面積割合0% 78 80%以上 30 環境
橋の長さが30m以下 60 100m以上 45 交通
水中探索ができる 73 川に入ることができない 40 親水
直線距離に対する実河川長の割合が2.0以上 65 1.0 32 環境
種類を問わず釣りができる 63 できない 47 親水
河岸がコンクリートで覆われている
面積率が100%
63 0% 35 コスト

次回はこの採点表に基づいて広瀬川牛越橋あたりを採点します.
また,この採点基準に従い理想的な広瀬川をデザインしてみます.

次回は11月24日木曜16時20分 川内北キャンパスA401教室

今後の予定:

北京科学技術大学との交流募集が掲示板に出ています.応募書類を私にもメール(ccでよい)で”必ず”送ること.(kazamaあっとkaigan.civil.tohoku.ac.jp)。

12月1日は水生昆虫の選別をします.15時に工学部総合棟1212室に来室してください.新井君が指導してくれます.

12月10日土曜に水道記念館と綱木川を見学します.9時に”保健管理センター”前に集合。

前回と今回で宿題が出ています.A4用紙2頁以下でまとめて提出すること。メールでもよい。


第5回
11月10日木曜16時20分 A202教室がなぜか?使われていたので4階に移動.

河川の水質,河川の環境,よい河川の考え方について話をしました.その後,河川の良し悪しを採点する評価表を作成しました.講義中に作成した評価表は以下の通り.
河川の水質,河川の環境,よい河川の考え方について話をしました.その後,河川の良し悪しを採点する評価表を作成しました.講義中に作成した評価表は以下の通り

良い河川の特徴 悪い河川の特徴
項目 点数 項目 点数
洪水有り 100 無し 8
BODが小さい 83 大きい(20mg/L) 30
生物が多い 85 少ない 32
低水流量が多い 70 瀬切れ 2
植物(木)が多い 78 ない 20
川幅が大きい 56 小さい 50
水遊びができる 80 できない 40
蛇行している 65 直線 37
釣りができる 60 できない 55
維持費がかからない 79 かかる 55
コンクリートで覆われている(100%) 63 自然状態 61

この採点表の点数を見直してみてください.なお,項目はなるべく定量的になるようにしましょう.
次回以降はここら辺を考えてみます。

次回は11月17日木曜16時20分 川内北キャンパスA202教室でこの続きを行います。

今後の予定:

北京科学技術大学との交流募集が掲示板に出ています.応募書類を私にもメールで送ってください.
11月24日に仙台市水道記念館と綱木川の近自然護岸の見学に行くと連絡しましたが,記念館が16時までであり,日没も早いので護岸をじっくり見れません。別に時間に設けることにします.
12月1日は水生昆虫の選別をします.15時に工学部総合棟1212室に来室してください.新井君が指導してくれます.


第4回
10月27日木曜15時 川内北キャンパスA202教室集合の後,広瀬川牛越橋上流右岸で水質分析の第三回を行いました。天野さんが面倒をみてくれました。今回はみなさんに自主的に動いてもらいました。土壌の分析は行わなかったので、早く終わりました。データがだんだん出てきています。

天野さんがまとめてくれた観測水質データ

グラフを作成したり,他の河川の水質データを比較してみてください.

次回は11月10日木曜16時20分 川内北キャンパスA202教室で座学を行います。


第3回
日の沈むのが速いので10月20日木曜15時 川内北キャンパスA202教室集合の後,広瀬川牛越橋上流右岸で水生生物採集と水質分析の第二回を行いました。天野さんのほかに4年生の新井君が手伝ってくれました。恰好いいですね。

30cm四方のコドラードを使って2か所を2班で、胴長をはいて採集しました。やや少な目でしたが、ある程度の量は確保しました。これは、今後種を同定してから生物量(バイオマス)を測定します。

水質観測項目は同じです。土壌のインキュベーションをもう一度やり直しました。


まだ冷たくないです

とびけら?

楽しそうです

やんまのヤゴ


天野さんから栄養塩はそれほどないとの報告を受けています。カンボジアのほうが多いとか。
今後、ここら辺も考察できそうです。

次回も15時に集合です。水質観測だけを行います。


第2回
10月13日木曜16時20分 川内北キャンパスA202教室集合の後,広瀬川牛越橋上流右岸
で水質分析をしました.栄養塩の存在量を調べます.(栄養塩とは?)


 小さいわんど部の採水             分析準備

  分析開始                    試薬を入れる

観測地点マップ

今回は,わんど奥のフィルターを通したものと原水のリン酸と硝酸窒素を計測しました.
全窒素とリンは別途計測します.また,わんどの土壌を採集して,インキュベーションによって窒素の含有量を調べます.
そのインキュベーションサンプルを作りました.

日が暮れて18時までやりました.寒かったです.御苦労さまでした.天野さんの完璧な準備に感謝します.

次回は15時にA202に15時に集合してください.


第1回
10月6日木曜16時20分 川内北キャンパスA202教室
で今後の進め方について話をしました.
おおよそ10月は観測してデータ収集,11月はデータ分析,12月はまとめをします.

北京科学技術大学での発表に二人の希望者がいました.
英語の発表が必要です.

第一回は河川の構造について説明しました.
河川横断には,堤防と護岸のような構造物があることを話しました.
河川平面には,瀬と淵が交互に現れることを説明しました.
河川管理には,治水,利水,親水の観点があることを説明しました.

本演習には
菊池君,鈴木君,金君,具治君,高橋君,平川君
の6人が参加しています.

河川について色々勉強してくださいね.

次回は,広瀬川に行って採水や分析をします.汚れもよい恰好できてください.
一度A202教室に集合します.


実際に河原にいって様々な環境を計測して,その変化を見ます.

河川の見方,環境の状態,都市計画への利用を学びます.


実際の活動

作業1:河川の構造を学ぶ.(治水,利水,親水)
作業2:水質,生物を調べる.
作業3:快適,安全と河川環境の関わりを考察する.
作業4:影響を数値化する.
作業5:理想的な河川をデザインしてみる.

ここまで出来れば単位習得.研究の基本はOK.
以下はかなりつっこんだ問題です.余力のある人は挑戦してください.

作業6:海外の河川と比較してみる.
作業7:英語で発表してみる.



進め方

分量は問いませんが,作業を日記調に綴ってください.レポートの書き方はこちらで指導します.PCは自分のものを利用しても構いませんし,無ければ研究室のものを使ってください.

最終的な成果はHP上に名前入りで公開します.

不明な点は随時,研究室の学生または私に相談してください.

E-mailでの連絡先はこちら.

過去の創造工学研修成果
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 平成15年度
 平成19年度


その他


研究室のホームページ

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